志村双葉の徒然コラム


言葉と感受性が結びつく

女の子は13ヶ月目、男の子は15ヶ月目までの間は、子供の良い感受性を豊かにするよう、ことさら気をかけてあげるべきだと整体では言われました。
生まれた時というのは、右脳しか育っておらず、左脳は未熟なまま生まれて来ます。右脳は感受性を司りますから、つまり、まずは感受性さえあれば生きて行ける時期からスタートするのです。左脳は言語中枢、知識が貯えられるところで、後天的に発達してくる。この左脳と右脳の細胞が大人のサイズまで成長しきってきちんと揃った時に、はじめてこの間に脳幹神経ができます。これが出来上がってしまったら、子供は左脳から情報をキャッチするようになります。言葉が出るようになるのは、この時期を目安として考えます(大脳の成長が早ければもっと早いことも)。
脳幹神経ができあがって大脳が完成すると、全て言葉で受け止めて感受性に渡すようになります。そして、左脳にどんどん言葉が蓄積されて知識が増えていくと、それまで感受性でとらえていたことと言葉が、はじめて繋がるようになるのです。「うれしい」という言葉と、「うれしい感じ」が結びつく。でも持ち合わせていない感受性とは、結びつけられないのです。
つまり、左脳が無い時期に、右脳の感受性を豊かにしておくことが重要なのです。妊娠期間中、心を配って過ごすこと、散歩をすること、等々が、みんなここにつながってくるのです。だからこそ、「美しい」「楽しい」ということが分かる子供の感受性を育てておきたい。
この時に、もし感受性と言葉の情報の結びつきが間違っていたら?「人を虐めること」が「楽しい」というように結びついてしまったら、それを修正するのは困難です。 この時期までで、概ねその人の基本工事は終わる、とも言われました。だからこの時期までに、私のできることは全部してあげようと思いました。生活の中の小さなことですが、気を使ってしてあげられることを1つ1つ丁寧に積み上げるのが、お母さんという仕事の一番おもしろいことだし、子供の心に「育つ力」を持たせることになると思っています。
2007/Apr 志村双葉