プラズマニュース


とらばーゆ No.2 2003/7/2
「仕事探しをサポートするページ」
とらばーゆ No.2 2003/7/2育て中、自己分析して見つけたのは自分のユニークな経験だった。

砂場に座って来る日も来る日も考えた…
ーーー今のお仕事では、志村さんのどんな強みを活かされていらっしゃるのですか?
ひとつ大きいのは、百貨店で売り場をみっちり経験した後、広告業界でマーケティングをやってきた、というユニークなキャリアでしょうね。就職してから、私は毎日毎日、百貨店の売り場に立ち、「人がものを買いたくなるコミュニケーションのしかた」、つまりどうすればモノが売れるのかを考え、それがわかるようになりました。
その後、その強みを活かし、広告業界に転職。マーケティングを一から勉強し、経験を積んだのです。結果的にこういう経歴は、広告業界出身の人間にしては珍しかったようで、私自身の一番のウリになっています。

ーーーその経験が強みになると自覚したのはいつですか?
本気で自分の強みを探したのは9年前、33歳のころでした。そのころの私は、砂場で遊ぶ子どもの背中を見ながら、「私は仕事がしたい、でも子育ても自分でちゃんとやりたい」と、日々悩んでいました。そういう答えのない状況に置かれたときこそ、本当はチャンスなんですよね。自分に何ができるんだろう、私は世の中に求められるのかしら?って真剣に考えましたから。
そうして出てきた結論は、1.雇われずに自分でやるしかない、2.自分の仕事は自分の強みを活かして作っていくしかない、ということでした。そのころ、広告代理店時代の同僚から、流通業のことを聞かれたり、小さな仕事は、頼まれていました。だからその人たちを通して、市場調査など、自宅でできることから始めたのです。

売り場に詳しい強みを活かして仕事を獲得!
大きなチャンスが来たのは、フリーになって2年目。それは大手化粧品ブランドの広告担当チームへの提案に始まりました。「いくらいい広告でも、売り場の販売員に教育が行き届いていないと何にもならない」というのが私の持論でした。それで、その化粧品ブランドの競合他社の広告や販促が、販売員のトークにどう反映されているのか、また顧客は広告をどう捉えているのか、さまざまな店頭で調査することを申し出たのです。すると非常に喜ばれ、毎月数万円もの経費をいただいて、自由に調査できることになったのです。私は幼稚園に子どもを送ったその足で、さまざまな百貨店に化粧品を買いに行きました。販売員から商品説明を受けながら、スキンケア、メイクなどをやってもらうと、この会社は教育が行き届いているな、とか、広告と店頭にはこういう差があるな、とかが感じ取れます。また売り場時代の経験を活かし、このぐらいの人数がレジに並んでいると、どのくらい売り上げるな、という売り上げ予測もできました。そうして3年ぐらいこのような店頭調査の仕事を続けたのです。
 やがてその仕事がきっかけで、「化粧品業界に強い」とか、「店頭コミュニケーション・ノウハウに詳しい」というあらたなウリができました。その結果、化粧品ブランドから、店頭スタッフのコミュニケーションセミナーの依頼が来たり、化粧品の商品企画や広告の仕事につながったり、どんどん新しく仕事の領域を広げていくことができました。

聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥
ーーー最後に、マーケティングの修行時代のことも教えてください。
 広告代理店への転職当時は、広告のこともマーケティングのことも全くわからず、基本のキから教わりました。自分が広告代理店中歩いて、局長クラスの人から、印刷会社の人まで、どんどん聞いて習いました。わからないことは聞けばいい、できないならやれるようになればいい。聞くは一時の恥。こうした気持ちは今も全く同じですけれどもね。…おかげで1年たったら、困ったとき何でも聞けるキーマンが社内中にできました。そうして業界経験ゼロからスタートした私もマーケティングのセンスや広告プランニングにだんだん自信をつけていったのです。けれども仕事に脂がのってきた5年後に、子どもができて会社を辞めることに。その後は、砂場に座って「自分、どうするよ」って自分のやりたいことや強みを真剣に考える日々が始まったわけなのですよ(笑)。


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